新しいプラットフォームのかたち
_芸術とテクノロジーを通して考える
国家とGAFAM。私たちはどちらに支配されれば「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ことができるだろうか?2000年以降、GoogleやFacebookをはじめとした巨大テック企業によるネットワークサービスが勃興し、いまや公的教育から公的資金の配布までがそうしたプラットフォームに依存して行われるようになっている。しかしそうしたプラットフォームがいくら公共性を装おうと、投資家のための利益追求が最優先事項である事実は変わらない。ユーザーは、彼らの便利なサービスを無料で利用しながら、彼らの利益になる何かを差し出している。個人情報や行動履歴が分析され、私たちはいつのまにか様々なマーケットとして組織される。当初インターネット技術に期待していたことは、寧ろこのような中央集権的な社会構造の解体であったはずだ。であればブロックチェーン技術を背景とした分散自律型社会を志向する「Web3」は私たちの期待を実現するのかもしれない。投機対象に成り果てた暗号資産、軽躁なバブルを生み出しているNFTアートだけが新しいインターネットの可能性ではないだろう。利用者の自由やそのコミュニティを尊重するシステムが望まれる中、一方で、生産し、共有し、自由を獲得するためのテクノロジーは「芸術活動」の周囲に組織されるかもしれない。
ネイサン・シュナイダー『ネクスト・シェア ポスト資本主義を生み出す「協同」プラットフォーム』で紹介される幾つかの事例を議論の導入とし、ITテクノロジーの自治、ユーザー自らがコントロールするネットワーク、そして社会と芸術の新しいプラットフォームのかたちを考えてみたい。
日時
2022.2.20(日)19:00~22:00 (18:45開場)
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場所
WEB会議
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参加費
無料(予約制)
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参考書籍
ネイサン・シュナイダー『ネクスト・シェア ポスト資本主義を生み出す「協同」プラットフォーム』
本書を読まなくても、ご参加いただけます。
レジメで簡単に紹介後、ディスカッションを行います。
本イベントは2月27日(日)開催の ジェネラル・ミュージアム/カンファレンス2《具体的・分散的・抽象的・・・プラットフォーム@web(仮)》へと継続・展開される思案の場として計画されています。
プログラム
18:45 | 開場 |
19:00 | レジメを元に質疑応答、ディスカッション |
19:50 | 休憩 |
20:00 | プラットフォームを巡って、ディスカッション |
20:50 | 休憩 |
21:00 | 新しいプラットフォームのアイデアやプランを考えてみる |
22:00 | 閉場 |
予約方法
参加ご希望の方はお名前とメールアドレスをご明記の上、「anartuser@gmail.com」までご連絡下さい。前日までに参加方法をご連絡します。
主催│ジェネラル・ミュージアム、アート・ユーザー・カンファレンス
助成│公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京