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Intension辺境、未開の地に面した境界
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Extensionアメリカ西部、宇宙、前線
資本と情報のネットワークが地球を覆い尽くし、グローバライズ=地球化した世界において、外の世界に面したフロンティアはどこにあるのだろうか?世界が終わりのない球体の表面のような場所になったとすれば、裏側や上空、そしてこの世界のただ中に外を見つけなければならない。
宮沢賢治が書いた銀河鉄道は南十字星に向かって銀河を旅していく。南十字星は空にある。しかし日本の本州から見ると南十字星は地平線の下、つまり地下に位置する。それは天空であると同時に地下である場所であり、銀河鉄道の旅はあの世への旅でもあった。
地球は丸いため、地表は地平線を超えて足の裏まで続いている。ブラジルは地下の国だ。その国旗には天空義が描かれており。その中心には裏返された南十字星が輝いている。ブラジルの裏側にある日本から見ても南十字星が裏返ることはない。そこに描かれているのは宇宙の外側から見た南十字星だ。
宇宙は最後のフロンティアだ。広大な銀河には人類未踏の場所が広がっている。しかし銀河を冒険するためにここを離れる必要はない。なぜなら私たちは宇宙船地球号に乗ってすでに銀河の旅に出ているからだ。したがって銀河を旅するために必要なのは現実を認識する行為となる。
銀河を旅する方法
搭乗
ブラジルの国旗を地面に置いて、その地面の裏に存在するブラジルを想像してみる。
離陸
日本が昼の時、ブラジルは夜だ。ブラジルの空には南十字星が輝いている。地面の向こうの宇宙を認識するにつれ、地面は浮遊しはじめ、ここが銀河のただ中に浮かんでいることが実感される。
加速
時速1300Kmで地球の地軸の周りを自転する。時速107000Kmで太陽の周りを公転する。時速828000Kmで銀河の中心にあるブラックホールの周りを回る。
参考
・General Museum│Conference 7「外のミュージアム_台場から外の世界を発掘する」
「…では今、「外」の世界はどこにあるのだろうか。資本や情報のネットワークは「社会」というシステムを肥大化させ、世界を覆い尽くそうとしている。そしてグローバル化された世界においてはただ遠くへ進んでみても内と外との境界であるフロンティアにたどり着くことはない。しかし当然、グローバル化した社会関係の外に世界は広がっているはずだ。…」