-
Maker神谷絢栄
-
Date2022
-
Medium紙に印刷
-
Size可変
鬼百合(オレンジ色の百合)の花言葉:華麗・軽率。
ゼラニウムの花言葉:育ちの良さ・愚かさ。
ジャスミン(白色のジャスミン)の花言葉:愛想の良い・好色。
神話や歴史、風習など様々な文化的背景の元、一つの花に付けられたいくつもの「花言葉」は、ジェンダー規範に基づき女性に与えられる無数のイメージと重なってくる。本作のタイトル「華麗で育ちがよく愛想の良い花たちと、軽率で愚かで好色な花たち」は、鬼百合・ゼラニウム・ジャスミンに与えられた相反するイメージの「花言葉」を並列し名付けたものだ。私は会場の森にこれら3種類の花を2つのグループに分けて植えた。花が咲く事で「花言葉」によるイメージが喚起される。でも、どちらにどの「花言葉」が充てられるのかは私たちには分からない。そして散る事で風景と同化しそのイメージは不可視になる。また土地に根付かず枯れることもあるだろう。こういったあり方を通して日常の様々な瞬間に見え隠れするジェンダー規範を基とした「褒め言葉」と「貶し言葉」による支配の構造をこの森の中で見つめ直したい。