《林の中の道》

八王子市中野上町でのジェネラル・ミュージアム ❻:八王子市中野上町3丁目11-1

豊かな緑が残された雑木林を抜ける道は「所有」について考察するための散歩道となっている。植物たちが太陽光を得ようと葉を上方へと広げて場所を争う様子はここが人類未踏の原生林だった頃を想起させる。道の両側には高低差があり、高台には広大な敷地を持つ有産階級の屋敷が、低地には無産階級のための格安賃貸アパートがある。不動産屋のウェブサイトによるとそこでは風呂無し4畳半の部屋が賃料17500円+共益費2000円で借りることができる。林の道はこうした格差をつなぐ通路となっている。道の一端には錆びたガードレールが伸び、通行者の落下を防いでいる。もう一端には杭、竹のフェンス、有刺鉄線が続いている。これらは、「所有」という観念を表現する展示物となっている。屋敷の木の上には、白鷺がフェンスを越えて侵入し、巣を作っている様子が観察できる。