General Museum│Conference 7

外のミュージアム_台場から外の世界を発掘する

2024.6.29
  • 播磨みどり│Midori Harima
  • 近藤愛助│Aisuke Kondo
  • 小山友也│Yuya Koyama
  • 上竹真菜美│Manami Uetake
  • 渡辺泰子│Yasuko Watanabe

「General Museum | SITE」プロジェクトでは、従来の美術館やパブリックスペースとは異なる場所にミュージアムの可能性を探る様々な試みを行ってきました。本カンファレンスでは、お招きしたゲストたちによるブレインストーミングを通して、新しい外の場所の発掘を目指したいと思います。東京のフロンティアともいえる湾岸地域に集合し、その場所を批判的に捉え、複数の脳と環境の相互作用から場所へのあらたな視点や使用法を探っていきたいと思います。制作者同士が密接に協働する関係性を模索し、同時にそこに離散的で広い間口をもたらすためにインターネットを使ったオンライン配信をする予定です。

日時
2024年6月29日(土)15:00~20:00 程


会場
東京の湾岸地域にて、ゲストとともに実施する探索やブレインストーミングの様子をオンライン配信する形になります。
→ オンライン配信
https://zoom.us/j/99364192323?pwd=tgBChC9Gkz7pLTkc0ioIismPbKjLJa.1
ミーティング ID: 993 6419 2323 | パスコード: 649324

SNSでも様子を報告の予定です


ゲスト
播磨みどり|Midori Harima
近藤愛助|Aisuke Kondo
小山友也|Yuya Koyama
上竹真菜美|Manami Uetake
渡辺泰子|Yasuko Watanabe


プログラム
・第1部 @砲台場跡及び近くの砂浜: 15:00〜
お台場の砲台跡を見学後、砂浜にてブレインストーミング&キーワードを砂浜に描く。
・第二部 @東京の埋立地の一番奥:17:30〜
東京の埋立地の一番奥に車で移動し、2回目のブレインストーミング&プラン発表​​。
*本イベントは、オンラインでのみ公開されます。
後日Webサイトにてドキュメントを公開します。


イントロダクション

アメリカ独立記念の祝砲と称して黒船から放たれた空砲は、当時の江戸に大混乱をもたらしたという。今では台場公園となっている東京湾に浮かぶ人工島はかつて開国を要求する黒船に抵抗する要塞として作られたものだった。しかし現在、その台場に復元された砲台の先には、外国ではなく、東京のフロンティアとして埋立られた新しい土地が広がっている。向こう岸にはコニーアイランドを思わせるようなビーチや観覧車、そして自由の女神までがあり、建物群にはJOY POLISやAQUA CITYなどのかつては外国語だった文字が掲げられている。そこはまるで歴史も国籍もなく、外側でも内側でもないような土地だ。頻繁に行き交う飛行機と船は人と物を国境を超えて運び、テレコムやテレヴィジョンといった技術は距離を超えて情報を運ぶ。丹下健三設計のフジテレビ本社の渡り廊下と地球儀のような球体展望室は、中心のないネットワークによってグローバル化された世界の姿を象徴しているかのようだ。「東京計画1960」「東京フロンティア」「臨海副都心」など、東京の湾岸は都市の理想と空想が打ち寄せるユートピア空間として存在してきた。

では今、「外」の世界はどこにあるのだろうか。資本や情報のネットワークは「社会」というシステムを肥大化させ、世界を覆い尽くそうとしている。そしてグローバル化された世界においてはただ遠くへ進んでみても内と外との境界であるフロンティアにたどり着くことはない。しかし当然、グローバル化した社会関係の外に世界は広がっているはずだ。

ジェネラル・ミュージアムは、「作品」のような見られるための「もの」からではなく、「見ること」や「使うこと」といった行為から作られる。そしてグローバル化された世界において、「外」はもはや外国や他者といった認知しやすい対象としては現れてこない。さまざまな見る方法や使用法の開発こそが「外」の発見につながる近道となるだろう。


主催|ジェネラル・ミュージアム、アート・ユーザー・カンファレンス
運営| アート・ユーザー・カンファレンス、中島水緒
助成|公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京


SNS|twitter.com/general_museum
Contact|anartuser@gmail.com