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VEXATIONS / 質問にはお答えできません、不都合ですから。時が経てば忘れるでしょう、人間だもの。

エリック・サティの楽曲『VEXATION』(★1)を口笛と声で演奏しながら、集団で歩く。『VEXATION』には、今回以下の歌詞が当てられている。

「質問にはお答えできません、不都合ですから。時が経てば忘れるでしょう、人間だもの。」

★1 『VEXATIONS』は、エリック・サティが作曲した無調のピアノ曲。同じフレーズを840回繰り返せとの指示があることで知られている。VEXATIONはフランス語で「嫌がらせ」「癇癪の種」等の意味を持つ。池田の今回の『VEXATION』に関連する作品は以下を参照。https://youtu.be/0TLiDTiMBG0

 

ここ数年の国対ヒアリングや国会で見られる官僚や閣僚の答弁は、質問されたことには答えず、意図的に冗長な時間を作り出す傾向が見出せる。

実験音楽や実験映像を長く見聞してきたものにとって、この「意図的な冗長さ」は馴染み深いものである。芸術の領域における「意図的な冗長さ」は、例えば映画や舞台等の時間芸術の中で専有的なシークエンスのロジックである「物語」とは、別の時間の進行の可能性を示していた。この示唆は言い換えれば、世の出来事は必ずしも「物語」のような私たちが享受しやすい形や時間のスケールで起きるとは限らないということだ。しかし、正にこの享受のしにくさや冗長性自体を意図し存分に発揮するような行為が、美学的でも思弁的なものでもなく政治的な実践として行われるのを目の当たりする日がくるとは全く想像だにしなかった。しかもその演者は権力者達である。

彼らの「質問には(不都合があるので)答えられない」というメッセージを文面通り捉えるだけでなく、繰り返し発せられるこの言葉をある種の時間的な表現、上演として捉える場合、この行為が表象する「物語」ではなく冗長に捉えがたく起きていることとは何なのだろうか。

Site

都内の路上|スタート地点は以下の地図を参照
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出演予定:池田武史、新宮隆、山形育弘、吉田翔(core of bells)|池田武史

Date

7月23日(日)18:00–

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